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安愚楽被害・大阪

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2012年5月31日 (木)

安愚楽牧場の債権者集会

昨日5月30日(水)日比谷公会堂で、安愚楽牧場の債権者集会が開催されました。
大阪弁護団からは、第1回目の集会に3名、第2回目の集会に3名、参加してきました。

第1回目の午後1時30分~3時の債権者集会は、多数の参加者が見込まれたため、若手弁護士に11時から並んでもらい、無事入場できました。会場は、1階席も2階席も満杯の感じでした(会場は、約2000名収容可能)。

破産管財人の渡邉管財人から、牧場や牛の売却を緊急的に行い、大部分の資産売却を終えたが、回収できたのは約40億、他方で、税金や労働債権の支払、管財事務の諸費用等で約17億の支出があり、手元の財団は約23億円程度との衝撃的な報告! 負債額が4200億を超えますから、わずか0.5%しか配当できない計算です(別途管財人報酬や今後の費用負担もあります)。

今後、東電の原発賠償の請求、消費税の還付請求、広告代理店の広告料返還請求などが残っているようですが、回収は相当厳しい見込みのようでした。

他方で、被害者からは、そもそも安愚楽牧場のビジネスモデルは適法なものであったのか、成り立つものであったのかとの質問があり、渡邉管財人は、ここ数年畜産事業は厳しく、高配当が実施できる環境になかった、経営者としては問題がある旨のコメント。やはり、自転車操業状態だったのだとの確信をもちました。

次回の裁判所主催の債権者集会は、平成25年1月22日(火)午後1時30分~(日比谷公会堂)とのことです。
当日の配布された資料(「24.05.30.pdf」をダウンロード

2012年2月23日 (木)

安愚楽牧場問題、消費者庁が報告聞かず担当課長に厳重注意!

安愚楽牧場問題、消費者庁が報告聞かず担当課長に厳重注意
アメーバニュース(2012.2.21 AM11:00)

経営破綻した和牛預託商法の「安愚楽(あぐら)牧場」(本社・栃木県)の問題で、口蹄疫の発生直後に安愚楽側から消費者庁に報告に来た際に、報告を聞かずに帰していたとして長官が担当課長に厳重注意をしていたことが21日わかった。21日の衆院予算委員会で、松原仁・消費者担当相が、柴山昌彦委員(自民)の質問に答えた。

 安愚楽牧場の投資を巡っては、被害者数は7万人以上、被害総額約4200億円という戦後最大の消費者被害事案に発展した。

 2010年春に口蹄疫が感染し、同牧場の預託牛が減少し、出資金を割り込んだと見られる。農林水産省の立ち入り検査で注意を受けていた。それを引き継いでいた消費者庁に、牧場側が報告に訪れたという。

 しかし、松原大臣は「苦情相談などがなかった。何か具体的に聞くことがあったら連絡する、と言って、結果として報告を受けなかった。今思えば、聞いておくべきだった。長官が担当課長に厳重注意しており、極めて遺憾である」とした。

 農水省の調査では、同牧場が債務超過状況にあることが判明していたという。松原大臣は重ねて「極めて遺憾で、今の私の立場として(消費者に)申し訳ないと思っている」と謝罪した。

 また、芝山委員は、景品表示にも問題があったとして、金融商品取引法を預託法に導入できないか、と質問。

 自見庄三郎金融・郵政改革担当相は「金商法の規制では、規制対象としてはなじみにくい。問題があれば預託法において、規制の見直しを検討すべきだと考える」とした。

→ 柴山昌彦議員から、安愚楽牧場問題におうける消費者庁の怠慢を厳しく追及。
  特定商品預託法の改正が必要であること、を指摘。松原大臣は、法令見直し、制度・運用面の見直しを検討していきたいと答弁。消費者庁の怠慢が一層明らかとなった。

  衆議院予算委員会(2012.2.21)の動画は、http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php
 ※ 柴山議員の発言は、2012.2.21のビデオライブラリ、「予算委員会」をクリックして、38分あたりから。

安愚楽牧場の経営陣を告発へ 高額出資者ら、詐欺容疑で!

安愚楽牧場の経営陣を告発へ 高額出資者ら、詐欺容疑で
(朝日新聞2012.2.3 AM05:02)

和牛オーナー制度を運営していた安愚楽(あぐら)牧場(本社・栃木県)が経営破綻(はたん)し、出資金をオーナー側に返還できなくなっている問題で、大阪府内の高額出資者ら13人が3日にも、当時の同社経営陣を詐欺容疑などで府警に告発する。破綻直前に、駆け込み的に新規出資を募った行為などが詐欺にあたると主張している。

 13人は、昨年7月の新規出資の勧誘に応じたオーナー6人(出資総額計5160万円)と、これまでに5千万円以上を出資したオーナー7人(同6億5750万円)。いずれも大阪弁護団(団長・斎藤英樹弁護士)に被害を訴えていた。東京都や栃木県など全国に13の被害対策弁護団があるが、オーナー制度をめぐり、刑事告訴・告発へ踏み切る動きは大阪が初めて。

 告発対象は法人としての安愚楽牧場のほか、三ケ尻久美子代表取締役(67)と前役員2人。

安愚楽牧場社長らを詐欺罪で告発 大阪の出資者13人
(産経新聞2012.2.3 14:52)

 和牛オーナー制度が行き詰まり、負債約4300億円を抱え破綻した畜産会社「安愚楽(あぐら)牧場」(栃木県)が出資金を返還できなくなっている問題で、大阪府内の出資者13人が3日、経営悪化を隠したまま出資金約850万円をだまし取ったとして、三ケ尻久美子社長と元役員2人の計3人に対する詐欺罪での告発状を大阪府警に郵送した。被害対策大阪弁護団によると、同社のオーナー制度をめぐる告訴・告発は初めて。

 13人は、昨年7月の新規出資の勧誘に応じたオーナー6人と、これまでに5千万円以上を出資したオーナー7人。

 告発状によると、同社は昨年4月ごろには経営が行き詰まっていたにもかかわらず、新たな出資を呼びかけ、新規勧誘に応じた6人から計847万円を詐取したとしている。

 また、他の7人も、「必ず出資金が戻ると虚偽の説明をされた」などと主張。13人の中には2億円以上を出資した男性もおり、出資金の総額は約7億円に上るという。

 このほか、広告などに出資金の元本を保証する内容の表現があったとする出資法違反罪や、経営状況などに関して事実と異なる説明をしたとする特定商品預託法違反(不実の告知)罪でも、3人と法人としての同社を告発した。

 弁護団副団長の今井孝直弁護士は「倒産寸前まで出資を募っており悪質。真相解明のためには刑事告発が必要と考えた」としている。

2012年1月20日 (金)

破産の安愚楽牧場を家宅捜索 獣医師法違反容疑!

破産の安愚楽牧場を家宅捜索 獣医師法違反容疑

破産した畜産会社「安愚楽牧場」(栃木県那須塩原市)の男性獣医師が、宮崎県内の同社農場で牛を自ら診察せずに医薬品投与などを繰り返した疑いがあるとして、宮崎県警が獣医師法違反容疑で安愚楽牧場本社や、宮崎県内の農場など数カ所を家宅捜索したことが19日、捜査関係者への取材で分かった。

 口蹄疫の被害に遭った宮崎県川南町の畜産農家の男性2人が昨年10月、同容疑で獣医師を告発。県警は、この獣医師や、牧場の元従業員などから任意で事情を聴いた。

 捜査関係者によると、家宅捜索は昨年12月中旬、本社や児湯第7牧場(宮崎県川南町)など数カ所で実施した。
                       2012/01/20 02:02   【共同通信】

◇安愚楽牧場の家宅捜索のニュース。◇
詐欺とか出資法違反ではないのだが、会社資産が資料が散逸する前に家宅捜索が行われたのは、朗報である。詐欺や出資法違反ではないが、これらの事件にも活用可能であろう。警察も頑張れ!

2011年12月22日 (木)

安愚楽牧場社長が自己破産 負債2億円!

 「安愚楽牧場社長が自己破産 負債2億円」
 和牛オーナー制度が行き詰まり、破綻した畜産会社「安愚楽牧場」(栃木県)の三ケ尻久美子社長が東京地裁に自己破産を申請し、開始決定を受けたことが21日、関係者への取材で分かった。決定は21日付で、負債額は約2億円。

 法人の安愚楽牧場は8月9日に民事再生法の適用を申請。しかし、選任された管財人らが調査した結果、「牧場や牛を売却しなければ財産保全はおろか、餌代をまかなえず大量の牛が餓死しかねない状況」であることが判明し、今月9日、破産手続きに移行した。安愚楽牧場の負債総額は約4300億円。大部分は出資者約7万3千人への負債となっている。
 2011/12/21 21:58【共同通信】

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急報!! 安愚楽被害:本日午後5時、安愚楽牧場の社長三ヶ尻久美子が対抗的自己破産! #agura 20111221 22:38加筆あり

本日2011年12月21日午後5時、東京地方裁判所民事第20部の決定により、安愚楽牧場の代表取締役社長の三ヶ尻久美子が自己破産しました。

内容は下記のとおりですが、今後は、東京地方裁判所民事第20部から選任された中立的な破産管財人の柴田祐之弁護士のもとで、管財人処理が進められることになります。

が、この破産は、以下の述べるとおり、全国安愚楽牧場被害対策弁護団で申し立てた債権者破産の申し立てに対して、対抗的になされたもので、きわめて遺憾です。
2011.12.21【弁護士紀藤正樹 LINC TOP NEWS BLOG版】

1 債権者集会は、2012年7月2日午後1時30分 場所⇒東京簡裁棟5階(東京地裁民事20部集会場)
2 債権届け出の期限は、2012年2月8日
3 三ヶ尻久美子社長の破産申立ての代理人は、安愚楽牧場の顧問弁護士土屋東一弁護士⇒http://niben.jp/orcontents/lawyer/detail.php?memberno=1284
4 東京地方裁判所から選任された破産管財人は、柴田祐之弁護士⇒http://www.lmlo.jp/affiliate04.html

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 安愚楽牧場の代表者三ヶ尻久美子の自己破産ニュース。東京弁護団の債権者破産に対抗して、自己破産申し立てとは…。債権者説明会では、社長は、自己の全財産を投げ打って、私財を提供すると述べていたのだが、一体何をしていたのか?
 弁護団としても、新たに選任される破産管財人に、資産隠しがないか、偏波弁済がなされていないのかなどの、徹底した調査を求めていく必要があります。

2011年12月14日 (水)

和牛オーナー広がる不安 安愚楽牧場が破産手続き

2011/12/13 11:50 日本経済新聞 電子版

 4300億円以上の負債を抱え8月に経営破綻した安愚楽牧場(栃木県)の破産手続き開始が決まり、約7万人の「和牛オーナー」の間に契約金の回収への不安が広がっている。同社は高配当をうたって繁殖用の牛への投資を募ってきたが、返金は契約金の1%程度との見通しも。各地で被害者弁護団が結成され、民事・刑事両面で責任追及の動きが出ている。

 「もう大半のお金は回収できないんじゃないか」。約2年前から安愚楽牧場の和牛オーナーになった埼玉県三郷市の元会社員の男性(56)は、契約金約100万円の回収の見通しが立たない現状にため息をつく。

 年1回の配当は、昨年8月に初めて約3万円を受け取っただけで、今年8月にはゼロ。会社からは同月の破綻直前まで高配当をうたう勧誘チラシが届き、「経営破綻が分かっていたのにオーナーの勧誘を続けていたのではないか」と憤る。

 関係者によると、安愚楽の和牛オーナー制度は、契約金を払って繁殖牛のオーナーになれば、生まれた子牛を同社が買い取った代金から「利益金」が還元されるという仕組み。会社側は「年間に契約額の3~4%程度の配当が得られる」「契約金は契約満了時に返金する」と説明していた。

 しかし、頭数が増えるごとに配当の維持が難しくなり、資金繰りが悪化。昨年ごろから契約金と配当率を併せて引き上げるなどしたが、行き詰まったという。

 東京地裁は9日、安愚楽牧場の破産手続き開始を決定。農林水産省によると、同社が所有する牛の数は10月時点で約13万3千頭で、オーナーは約7万人に上る。消費者庁の調査で、繁殖牛の実数が4年以上前から契約頭数の55~69%にとどまり、一部で飼育実態がなかったことも判明した。

 全国安愚楽牧場被害対策弁護団(東京)の紀藤正樹弁護士は「1億円以上の契約金を払ったオーナーもいるが、債権者の手元に戻るのは1%程度かもしれない」と厳しい見通しを示す。

 安愚楽から牛を預かっていた約340の畜産農家の状況も深刻。長崎県西海市の畜産農家の男性(49)は、専属契約で約1200頭の牛を預かり、月約400万円の預託料を得ていたが、同社の破綻で収入はゼロになった。管財人側からは全頭売却する方針を伝えられ、「牛がいないと仕事にならない」と頭を抱える。

 今年夏以降、全国各地でオーナーらを支援する弁護団が結成され、これまでに約7千人のオーナーらが民事訴訟や刑事告発も視野に入れて同社の責任を追及する準備を進めている。埼玉県内の弁護団の団長を務める福村武雄弁護士は「無理な配当を掲げ、契約金の償還を先送りしてきた会社の責任は重い」と指摘する。

 安愚楽牧場の管財人弁護士は「早期に牧場や牛の処分を進めることで、債権者の利益に資すると考えている」としている。

2011年12月12日 (月)

安愚楽牧場のからくり 資金不足、新規契約で穴埋め!(日経新聞・電子版)

安愚楽牧場のからくり 資金不足、新規契約で穴埋め
事業計画立案も融資交渉失敗 2011/12/11 18:46 日経新聞・電子版

9日に破産手続きを開始した安愚楽牧場(栃木県那須塩原市)が、和牛オーナー契約収入のほとんどを、契約者への配当や解約金の支払いに充て、事業資金が慢性的に不足していたことが同社の資産内容を調査した監査法人の報告や元経営幹部の証言で明らかになった。

同社は2009年以降に農林中央金庫などJAバンクグループや銀行から融資を受けようと、食品加工で稼ぐ総合畜産会社化を目指す事業計画を立案したものの、融資交渉は失敗。不足資金をオーナー契約の拡大で埋め、経営破綻を先延ばししていたようだ。

 ある元経営幹部は「減配や無配にすれば解約ラッシュが起きて、事業の継続はたちまち困難になる。事業を縮小均衡させて立て直すことは資金不足で選択できなかった」と語った。

 事業が実質的に赤字状態であるにもかかわらず、安愚楽牧場は和牛オーナーに対し予定通りの年4~8%とも言われる高配当を続けていた。

 8月に安愚楽牧場が申し立てた民事再生手続きで同牧場の財産評定を担当した監査法人の報告によると、同社は2011年3月期までの10年間に和牛オーナー契約の新規獲得や更新で累計6164億円を集めた。

 一方で同じ期間中に、満期解約(繁殖牛の買い戻し)に3902億円かけ、配当(子牛買い取り)に1505億円を支出し、契約で集めた資金の9割近くが流出していた。牛へのエサ代や契約農場への預託費用など育成費1924億円の負担を加えると、この期間の和牛オーナー事業の資金収支は大幅な赤字だった。


 時価の10倍前後、1頭400万円以上もの値段で安愚楽牧場がオーナーに販売した繁殖牛の価値は、同社の経営破綻で暴落。9月5日時点での財産評定では、牧場、建物なども含めて資産総額はわずか132億円だ。

 和牛の処分が遅れれば、資産も飼料代に消えていく。東京地裁が11月8日、民事再生手続きの廃止を決定。破産が決まったのを受けて、安愚楽牧場は取引のあった飼料会社や契約農場などに対する和牛のまとめ売りを加速。畜産関係者によると、1頭数万円での処分が進んでいるもようだ。


 消費者庁も11月末、繁殖牛としてオーナーに販売した10万頭前後の牛のうち3~4割は子牛など繁殖牛ではなかったとして、景品表示法違反(優良誤認)だと認定、違反事実の公表を同牧場に命じている。

 経営陣主導の民事再生手続きが廃止され、管財人主導の破産処理に切り替わったことで、経営陣の責任はあらためて検証される見通しだ。安愚楽牧場の厳しい経営の実情を知りうる立場にあった監督官庁や大口取引業者の責任を問う声も出ている。(編集委員 樫原弘志)

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 この日経新聞・電子版は、安愚楽牧場側が民事再生手続きの終盤に提出した財産評定書や監査法人の報告書を前提に書かれているようである。非常に説得的かつ問題点を正しく指摘している。
 オーナー契約で10年間に6164億円を集めながら、繁殖牛買い戻し費用(解約)で3902億円、子牛買取費用で1505億円、そしてオーナー牛育成育成費用1924億円を加えると大幅な赤字状態である。また、出荷牛収入や食品加工で補えていたかというと、自社牛の育成、本部費用・営業費用、設備費用などもかかり、赤字は解消できていない。結局のところ、新規契約をとることでしか回らない、自転車操業の状態にあったというべきであろう。

2011年12月 9日 (金)

安愚楽牧場 破産手続開始決定!

安愚楽牧場の民事再生手続が廃止され、東京地裁は、12月9日午後5時破産手続開始を決定したようである。破産管財人には、保全管理人でもあった、渡邊顯弁護士が選任されている。
http://www.agura-bokujo.co.jp/g-navi/news/index.html
なお、債権者集会は、平成24年5月30日午後1時30分~となっている。
破産手続開始決定通知には、開催場所が記載されるはずであるが、現在、日比谷公会堂を予定しているらしい。

Q&Aによると、民事再生手続における再生債権届出は、破産債権届出として取り扱われる予定である。まだ、12月6日以降の再生債権届出であっても、破産手続上の債権届出と扱うようであり、失念している被害者の方は、送付されていた届出書を利用して提出しておくとよい(大阪弁護団の委任者は、預かった債権届出書を提出済みです)。

また、各新聞報道にみられるように、牧場や牛は裁判所の許可のもと、売却がほぼ完了したようである。破産手続開始の前にも、えさ代の支出が困難となり、牛の餓死を避けるために、早期売却を進めたと説明している。保全管理人の処理としては、やむを得ないであろう。
しかし、本年8月に民事再生手続を申し立てた代理人弁護士や安愚楽経営者は、その3ヶ月間一体何をしていたのであろう。牛の飼育と資産劣化のため、民事再生手続を選択したのではなかったのか、非常に憤りを感じる。

また、オーナーの牛の所有権は一体どうなったのか、という疑問も生じるが、破産管財人としては、オーナーの立場を実質的には、担保的な権利と認めて処理を進めたと回答している。オーナー牛の売却代金は、担保権者であるオーナーに優先的に配当されるべきことになると推測するが、売却価格・飼育費用額によっては、厳しいことも予測される。

なお、三ヶ尻社長は、債権者説明会で全財産を提供するとあれだけ強調していたのに、まだ実行されていないようである。なんと無責任なことか。
破産管財人の説明では、三ヶ尻社長や元役員に対する損害賠償請求に関しては、その可否の判断に足りる情報を有していないとのことであるが、ここは弁護団として経営陣及び関係者に対し、きっちりけじめを求める所存である。

2011年12月 1日 (木)

安愚楽牧場に措置命令!

安愚楽牧場に措置命令 県内オーナー「許せない」

消費者庁が公開した、安愚楽牧場がオーナーを集めるために偽って出していたとされる広告  経営破綻し、破産する見通しの「安愚楽牧場」(那須塩原市)に対し、消費

者庁が30日、景品表示法に基づく措置命令を出したことを受け、県内のオーナーからは「和牛オーナー制度自体がでたらめだったのか」など怒りや不信の声が相次いだ。専門家からは、破産直前になっての行政処分に対し、遅れを指摘する声も上がった。

 夫婦で約5400万円を出資してきた宇都宮市の男性(76)は、「でたらめじゃないか」と怒りを隠さない。貯金や退職金のほとんどを出資。「安愚楽が提供してくれた旅行や観劇を楽しんでいる場合ではなかった。今後の生活が不安で仕方ない」という。

 最近数年、恒常的に繁殖牛が足りない状態だったにもかかわらず、広告を出し続けた同社に対し、不信感は高まっている。

 約15年前から2000万円以上を出資している栃木市の女性(72)は「自分の牛がいないなら、和牛商法自体が架空の話だったということ。絶対許せない」と憤る。…

 …

 日弁連消費者問題対策委員長の池本誠司弁護士は「契約に見合う事業の実体がなかったということ。消費者庁にはもっと早く動いてほしかった」としつつ、「今後、同社の事業を買い取る人間が参考にするなどの効果はあるのでは」と一定の評価を下した。

2011121  読売新聞)

安愚楽牧場「広告は虚偽」、消費者庁が措置命令

 和牛オーナー制度で知られ、破産手続きに移行中の「安愚楽牧場」(栃木県那須塩原市)が虚偽の広告でオーナーから出資を募っていたとして、消費者庁は30日、景品表示法に基づき、同社に対して違反を周知するよう求める措置命令を出した。

 同庁によると、同社は遅くとも2006年度以降、雑誌で「繁殖牛(母牛)のオーナーになれる」などと宣伝。出資して繁殖牛のオーナーとなると、出産した子牛の売却代金を配当として受け取る仕組みだと説明していた。

 しかし、出資金額などから計算すると、本来、今年3月時点で9万7986頭の繁殖牛がいるはずなのに、実際には67%の6万5572頭しかいなかった。こうした状態は06年度から続いていたという。

 同庁は「オーナーの多くは、繁殖牛を所有し、毎年生まれる子牛を買い取ってもらうという分かりやすさにひかれて出資したが、その実態はなかった」として、虚偽や誇大広告を禁じる景品表示法に違反すると判断した。

20111210046  読売新聞)

安愚楽牧場:消費者庁が行政処分 繁殖牛、契約頭数達せず

 和牛オーナー制度で多くの出資者を集め経営破綻した「安愚楽(あぐら)牧場」(栃木県那須塩原市)が飼育していた繁殖牛が、出資者の契約頭数より少なかったことが30日、消費者庁の調べで分かった。同庁は広告の内容と乖離(かいり)があり景品表示法に抵触するとして、同法に基づき違反の事実を公開するよう命じる処分をした。

 同社は出資者に繁殖牛のオーナーになってもらい、生まれた子牛の売却益を配当にあてる方式を雑誌広告などで紹介し、出資を募集。オーナーは全国で約7万人に上る。消費者庁によると、遅くとも07年3月ごろから繁殖牛の数がオーナーの契約頭数の55~69%にとどまり、繁殖能力のないメスの子牛やオス牛も含め数合わせをしていた。同社は消費者庁に「配当を支払えばオーナーに迷惑はかからないと思った」と説明しているという。

 今回の処分について、約10年前から1億円を投資した群馬県の女性(47)は「広告も頻繁に出ていて経営は安定していると思っていた。行政処分がもっと早ければ、ここまで投資は膨らまなかった」と話す。全国安愚楽牧場被害対策弁護団団長の紀藤正樹弁護士は「ビジネスモデル自体が破綻していて詐欺に近い行為が明らかになった。警察の捜査の端緒になるだろう」と期待する。弁護団への相談は6000件を超えたという。【曽田拓、水戸健一、中村藍】

毎日新聞 20111130日 2110分(最終更新 121日 005分)

破綻の安愚楽牧場、景表法違反で措置命令

日経新聞 2011/11/30 20:21 (2011/11/30 22:45更新) 

経営破綻した安愚楽牧場(栃木県那須塩原市)が、契約すれば繁殖牛の所有者になれるなどと広告しながら、破綻の4年以上前から実際に飼育している頭数が契約頭数の7割に満たなかったことが30日、消費者庁の調査で分かった。同庁は同日、消費者に著しく優良と誤認させる表示だとして、同牧場に景品表示法違反(優良誤認)で措置命令を出した。

 同庁によると、同牧場は、経済誌など雑誌の広告に、契約期間中に買い取った牛が死んでも、牧場が所有する代替牛を提供するなどと表示。しかし実際は、遅くとも2007年3月ごろ以降、同牧場が飼育する繁殖牛の全頭数は、オーナーの持ち分として契約した総頭数の55.969.5%で、不足分は生後6カ月未満の子牛や繁殖できない牛を充てていたという。

 同牧場側は同庁の調査に「雄はまずいが雌なら利益を還元できればいいという認識だった」と話したという。

 同牧場は、昨年発生した口蹄疫(こうていえき)や東京電力福島第1原発事故を理由に、8月に民事再生法の適用を申請したが、11月8日に東京地裁が再生手続きの廃止を決定し、破産手続きに移行する見通し。

安愚楽牧場に対する景品表示法に基づく措置命令について(消費者庁)

                            平成23年11月30日
                                    消費者庁
     株式会社安愚楽牧場に対する景品表示法に基づく措置命令について
 消費者庁は、本日、株式会社安愚楽牧場(以下「安愚楽牧場」という。)に対し、「黒毛和種牛売買・飼養委託契約」に基づく役務の取引に係る表示について、景品表示法第6条の規定(同法第4条第1項第1号(優良誤認))に基づき、措置命令(別添参照)を行いましたので公表します。

1 安愚楽牧場の概要
 所 在 地 栃木県那須郡那須町大字高久丙1796番地
 代 表 者 代表取締役 三ケ尻 久美子
 設立年月 昭和56年12月資 本 金 3000万円

2 措置命令の概要(用語は別表「定義」欄参照)
⑴ 違反事実の概要
ア 本件役務
(ア) 安愚楽牧場は、オーナーに対して、本件契約に基づき、以下の①~④を内容とする役務を供給していた(別紙1)。
① 安愚楽牧場は、オーナーに対し、繁殖牛を販売すること。
② オーナーは、安愚楽牧場に対し、売買・飼養委託契約金を支払った上で、契約に定める期間を通じて、繁殖牛の飼養を委託し、安愚楽牧場はこれを受託すること。
③ 安愚楽牧場は、オーナーから繁殖牛が出産した子牛を買い取り、オーナーに対し、利益金を年1回支払うこと。
④ 安愚楽牧場は、契約期間経過後、オーナーから繁殖牛を買い戻すこと。

(イ) 安愚楽牧場は、本件役務について、事業年度ごとに売買・飼養委託契約金、契約期間、持分等を異にする様々なコースを設定していた(別紙2)。安愚楽牧場は、平成22年度以降、例えば、「まきば若葉」と称するコースについて、売買・飼養委託契約金、契約期間及び利益金を据え置いたまま、共有持分を5分の1頭から10分の1頭に引き下げている。この結果、契約数及び契約金額は増加することとなった(別紙3)。

イ 対象表示
(ア) 表示媒体 あるじゃん、週刊ダイヤモンド、レタスクラブ等の雑誌広告
(イ) 表示期間 遅くとも平成19年3月頃以降
(ウ) 表示内容
安愚楽牧場は、例えば、以下の表示例のとおり、本件契約を締結すれば、オーナーは契約期間を通じて繁殖牛の所有者となる旨を表示。

○ 表示例(「あるじゃん(平成23年9月号)」(平成23年7月21日発売))
 1年目に1頭目の子牛誕生。子牛は安愚楽牧場が買い取り、飼養管理費を差し引いた利益金9,000円が還元される。
 これは、安愚楽牧場の繁殖牛、つまり、子牛を出産させるために飼育している母牛のオーナーになってもらう制度です。
 繁殖牛が子牛を産むと、安愚楽牧場が買い取り、買取代金から牛のエサ代などを差し引いた金額を「利益金」としてオーナーの方にお支払いします。
 万一、契約期間中にオーナーになっていただいた牛が死亡した場合は、安愚楽牧場が保有する代替牛を提供しますから、ご安心ください。2年目に2頭目の子牛誕生。2回目の利益金9,000円が還元される。

ウ 実際
遅くとも平成19年3月頃以降、各事業年度末において、安愚楽牧場が飼養する繁殖牛の全頭数は、オーナーの持分及び共有持分を合計した数値に比して過少であった(比率:55.9パーセント~69.5パーセント。別紙4参照)。このため、安愚楽牧場は、オーナーを管理するシステム上、繁殖牛を割り当てることができないオーナーに対し、雌の子牛、雌の肥育牛その他の牛を割り当てていた(繁殖牛及び肥育牛のライフサイクルは別紙5参照)。

⑵ 命令の概要
前記⑴イの表示は、本件役務の内容について、一般消費者に対し実際のものよりも著しく優良であると示すものであり、景品表示法に違反するものである旨を、一般消費者へ周知徹底すること。

【本件に対する問合せ先】
消費者庁表示対策課
担当者:植木、金子、竹島、栗田
電話 03-3507-9239
ホームページ http://www.caa.go.jp/

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